株式会社スガテック
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付帯工事後にいよいよ最終工程の本体機械工事となります。工期内に各設備の据付から試運転までを完了させなければ炉の立ち上げができなくなる重要な工程です。ここでは「ドライメン」というガスを回収するダクトを本体の上部に設置し、炉の各設備を作動させるためのエアーや水の配管など、コークス炉を支える内臓のようなコークス炉を支える内臓部分の工事を完了させ、稼働を目指す。設備の数々を据付していきます。施工は工期が短い、物量が多い、作業場所がない、と3つの工程で最も難しい工事。工事長として、計画どおりに工事を完了させてコークス炉を稼働させるために心がけていることは、事前の準備を万全に行って作業環境を整えることです。私たちの一つ一つの作業が、製鉄プラントで40~50年も稼働し続けるコークス炉となり、鉄を作るために不可欠なコークスの製造品質を決める重要な仕事となります。この先の工程で作られる鉄が様々な製品となって、多くの人たちの暮らしを支えていく。その原点となる仕事に関わっていることを誇りに思います。コークス : 鉄鉱石から鉄を取り出す際の還元剤として使われる。石炭を高温乾留して得られる、多孔質で固い炭素質の個体。無煙燃焼し、火力が強い。コークス炉 : 石炭を蒸し焼きにしてコークスを製造する設備。用語解説付帯工事STEP.2本体機械工事STEP.3事前工事STEP.1次の工程では、コークス炉を操業するために他社が炉本体の煉瓦積み工事を行っている間に、炉の付帯となる様々な設備を施工します。炉本体工事と並行して行うため、スガテックの作業エリアが確保しにくくなるという難しさがあります。主な施工は集塵設備と炉を連結する「集塵ダクト」をはじめ、炉に石炭を供給する「炭層設備」、炉の排気弁の役割となる「煙道ダンパー」、そして炉への燃料供給を制御する弁や装置などの据付です。いずれも炉本体工事の支障にならコークス炉の操業に必要な数々の付帯設備を据付。ないようクレーンなどの重機を配置し、周辺状況を踏まえて他社と協調しながら工事を調整していきます。工事期間に余裕はあるものの据付ける設備の物量が多いため、どういう順番で施工するかを十分に練り上げてから工事にかかることが大切です。本来なら容易に据付できる設備も炉本体工事を優先することで施工難易度が上がることも珍しくありません。しかし、そんなときこそ監督員の応用力と現場調整力が試されます。ロスなく効率よく作業できる最善の条件づくりを的確に行い、安全かつスムーズな工事を実現するのは大きなやりがいです。付帯工事STEP.2本体機械工事STEP.3事前工事STEP.1SUGATEC | 04

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